バス会社の

『バス好きのためのバス総合情報誌:バスマガジン』にて連載中のコンテンツが、どらなびWomanに登場!
バス会社で活躍する女性運転手の素顔に迫ります!

東京BRT 女性乗務員誕生の研修最前線を追う女子力全開!笑顔と活力でバスの旅舞台を演出

喜古運転手

2021.8.18

埼玉県の寄居町に、地域社会とともに歩むバス事業者「城南観光バス」がある。そこには、女子力をフルに発揮して活躍する女性がいるという。その「女子力」を探るべく城南観光バスを訪ねた。

裏方から表舞台まで一級品の活躍裏方から表舞台まで一級品の活躍

本社営業所を訪ねると、事務所で団体旅行の企画見積書を作成している女性がいた。この女性こそ喜古明美さん(以下、喜古さん)であった。喜古さんはバスへの乗務がないときはこのように事務員としても働き、団体旅行の企画立案や貸し切りバスの営業に奔走し、団体旅行や主催するJ-TOURの添乗業務もこなすという。
また、喜古さんは単なる添乗員ではなく、大手観光バス会社で鍛え上げられたバスガイドでもある。バスが出発すると喜古さんの本領が発揮される。簡単なコース説明の後は流ちょうな観光ガイドが始まり、車中を楽しませてくれるのだ。

城南観光バスの大型観光バス

ガイド席でバスガイド姿を披露する喜古さん

女性の魅力でバス旅を演出女性の魅力でバス旅を演出

また喜古さんは「女性の美」に磨きをかけることも忘れない。それは指先にまで及ぶネイルアートだが、お客様との話題作りにもひと役買っていた。添乗員やバスガイドとしてバスに乗務すると、車中ではマイクを手に持ったり、お茶入れをしたりと、お客様の視点は自然と指先に集まる。そんな時、喜古さんのネイルアートに誰かが気づくと、話す内容を車窓風景から自分自身へと話題を切り替える。こうしてお客様を自分自身に引き込んでいくことで、バスの中に不思議と一体感が生まれるという。これが「明美マジック」である。添乗員やバスガイドの仕事は、バスという旅の舞台での演出家でありエンターテイナーでもあるのだ。

マイクを持つ指先には女性らしいネイルアート

一人三役をこなす最高のマルチプレーヤー 一人三役をこなす最高のマルチプレーヤー

さらに話は続く。この日、喜古さんは添乗員として仕事に携わり、車内ではバスガイドともなって案内業務をこなしていたが、そのサプライズは帰路で起こった。バスの最前列にいるはずの喜古さんがバス車内から消えたのだ。一体どこへと車内を見渡すと、なんと今乗っているこのバスの運転席に添乗員の喜古さんが座っていた。

実は喜古さんは大型二種免許を持つ運転手でもあるのだ。柏崎までの花火大会のツアーは長距離運行の為ツーマン運行しており、喜古さんはそのサブ運転手としての役割も担っていた。喜古さんが運転していることを知って車内は一時騒然となったが、女性らしいやさしい運転に安どしたのか、お客様は寄居までゆっくり休んで戻られたという。この日の喜古さんは「添乗員」・「バスガイド」・そして「運転手」の三役をこなしたことになる。こんな演出ができるのも日本では城南観光バスだけであろう。

運転席で笑顔を見せる喜古さん

家族の支えと運転手としての熱意 家族の支えと運転手としての熱意

多忙な日々を送る喜古さんであるが、そんな喜古さんを支えているのが家族の存在である。喜古さんには3人の子どもがいるが、当日の身支度は子どもたちがしてくれるという。添乗員・バスガイド・運転手と仕事に応じた制服を用意してくれるので、慌ただしい朝でも余裕をもって準備ができる。そんな子どもたちに感謝して、旅先でお土産を買って帰ることも忘れない。
喜古さんは大型二種免許を所持しているが、バス事業者の大型二種免許取得支援制度を利用せず、自ら自動車教習所に通い、自費で取得したという。自分の手でバスを運転したいという熱い気持ちが感じられる。バスを運転することで様々な道も覚えられ、新たな世界が広がったという。それはガイドとしてのスキルを磨くことにもつながっていた。そして何よりも女性の力を最大限引き出すことで、バス旅の新たなドラマをも生みだしていた。

一般社団法人 女性バス運転手協会

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