バス運転手インタビュー

どらなびバス運転手インタビューvol.002

元Jリーガーが目指す「営業所No.1の営業係」

數馬 正浩さん(京王バス南株式会社)/35歳/勤務歴5年目

數馬(かずま)正浩さんは2013年に京王バス南株式会社に入社し、多摩営業所営業係※として勤務されています。以前はなんとJリーグの名門クラブに所属するプロサッカー選手だったという數馬さんに、バス運転手になったきっかけや、バス運転手の魅力を伺いました。

※京王電鉄バスグループでは、バス運転手のことを「営業係」と呼んでいます。安全運転はもちろん、地域の方から信頼されるバスを目指し、より快適に京王のバスに乗車して頂きたいという意味が込められています。

Jリーガーからバス運転手になるというのはずいぶん異色の経歴だと思うのですが、バス運転手になろうと思ったきっかけは何ですか?

サッカー選手として、プロリーグに4年間、関東リーグに4年間在籍していました。その後、社会人として仕事をした後にバス運転手になりました。バス運転手を目指していたわけではありませんでしたが、以前からバスの運転や技術職には興味があったので、「自分を高めていける職っていいな」と思っていました。そんな時、バス運転手の募集情報を見つけて、バス運転手になりました。

サッカーもバスの運転も、「技術を磨き自分を高める」ことが共通している気がします。数あるバス会社の中で、なぜ京王バスを選ばれたのですか?

今所属している多摩営業所の近くに住んでいるので、身近に感じていました。また、結婚していたので、京王という大きい会社に入って、妻や子供を安心させたいという思いがありました。

バス運転手として働く、やりがいや魅力は何ですか?

お客様に「いい運転してくれてありがとう」と言われたり、降りるときに「ありがとうございました」と言われたりすると、嬉しいですね。たまに、差し入れのアメなどを頂くこともあります(笑)。いずれにしても、「満足して頂けた証拠かな」と思います。あとは、運転技術を向上させることができる点ですね。100%完璧に運転できることはなかなかありませんが、ミスが少ない人が「運転がうまい人」なのだと思います。

ご自身のことを「負けず嫌い」とおっしゃる數馬さん。サッカー選手時代の悔しい経験をバネに、「多摩営業所で1番になりたい」と日々努力されています。

やはりお客様から良い反応を頂けると嬉しいですよね。Jリーガーとしての経験が、バス運転手の仕事に活かされているなと思うことはありますか?

視野が広いことかなと思います。ミラーを見なくても、車内で人が動く気配がだいたい分かります。また、プロ選手として活動していた時は、正直なところ慢心がありました。「しっかりやっているのに、なんで(試合で)使われないんだ」と思っていたのです。あの時頑張っていれば、もう少しサッカーを続けられたのかなと思います。その経験があるので、現在は「仕事を任せてもらうには、どうしたらいいか?」を考えるようになりました。

悔しい経験をバネに、今はお仕事にまい進されているんですね。では、仕事が大変だなと思うことはありますか?

やはり、初めのうちは運転技術を身につけることに苦労しました。しかしそれ以上に、バス運転手になって「想像と違ったな」と思うのは、とても気を遣うということです。以前は、バス運転手の仕事は「運転すること」で、「バスを運転して、お客様を目的地まで届ける」ことだと思っていました。しかし、実際には、車外よりもむしろ車内に気を配らなくてはいけない時もあります。車内には、小さいお子さんからお年寄りまでいらっしゃいますし、特に路線バスでは、座っている人・立っている人・歩く人など様々です。色々な方がいらっしゃいますが、それに対応するのが仕事だなと考えています。

終始笑顔を絶やさず、インタビューに応じて下さった數馬さん。日頃から「営業所の雰囲気作りも自分の役割の一つ」と考え実践されていることが伝わってきます。

確かに、路線バスだと人が自由に動けるので、特に気を遣いそうです。そこで數馬さんの場合は視野の広さが活きてくるということですね。ところで、営業所の雰囲気はいかがですか?

今までの職場で一番楽しいです。雰囲気が明るいですし、相談もしやすい環境です。また、挨拶を大きな声でするなどして、居心地の良い雰囲気を作るのも、私の役割かなと思っています。

職場の雰囲気を良くしていこうと率先して行動されているのが素敵です。今後の夢や目標はありますか?

バス運転手で、経験が4~5年というのはまだ短い方なので、すぐに上に行けるわけではありません。でも、後輩から「あの人みたいな運転手になりたい」と思われるようになりたいと思っています。また、先輩からは「この人だったら大丈夫、任せられる」と信頼される人になりたいですね。あとは、ありがたいことに今は私のことを叱ってくれる先輩がいるので、私も後輩に何か正す必要がある時は、きちんと叱れる人になりたいと思います。

「後輩を叱れる人」というのは、後輩にとってはありがたい存在ですし、目上の方からすると信頼のおける頼もしい存在ですね。今、後輩のお話しがありましたが、どんな方にバス運転手が向いていると思いますか?

向上心のある人は向いていると思います。例えば、路線バス担当から高速バス担当へステップアップすることで、自分の可能性を広げることもできます。また、女性の声は優しく聞こえるので、アナウンスは女性の方が向いているかなと思います。

向上心がある方や女性の運転手が増えるといいですよね。では最後に、これからバス運転手を目指す方へメッセージをお願いします。

以前、別の仕事をしていた時は、残業が当たり前でしたが、バスの運転手は基本的には時間通りに終わるので、プライベートの予定が組みやすいのがいいですね。また、多くの社会人が気にする「売上」もありません。その代わり、日々無事故で終えられることが大事です。また、仕事をどんどん任せてもらえるということ、頑張って働けば見合った給料をもらえるということ、休憩中は自由に過ごせること等、バス運転手の良さはいろいろありますね。ただ、「やってみなければ、分からない」という部分もあると思います。バス運転手になろうか迷っている方がいらっしゃったら、ぜひ挑戦してほしいと思います。

サッカー選手からバス運転手へと転職された今も、変わらず向上心を持ち続け日々業務に励む數馬さんからのメッセージは、バス運転手を目指す方の背中を押してくれますね。本日はお忙しいところ、ありがとうございました。

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