人気温泉地を巡る地元のバス特集

人気温泉地を巡る地元のバス特集

外国人から見た、日本の温泉の魅力

外国人はみんな温泉が好きなはずだ。
いや、好きだ!

仕事柄、さまざまな温泉地を旅していると、外国人に出会う機会がとても増えました。
「温泉どうでした?」と話しかけてみると、「オ~、ワンダフル!」と頬を赤らめて、大喜びの様子。私も嬉しくなって、「ワンダフル!」と評してくれたその理由を聞くと、大袈裟な程に表情豊かに、心地よさを表現してくれるのです。温泉の魅力をわかりあえた喜びで、力強い握手と熱い抱擁をしてから、私は別れるのです。

長野県野沢温泉の共同浴場で、熱い湯に浸かりながら吐息を漏らす外国人に会ったことがあります。
彼女は、この熱い湯こそ、日本人のスピリッツを感じる、そんなことを言っていました。外国の方は湯の熱さは苦手なはずなのに、彼女のその行為は、日本の温泉を感じようとしているものでした。

無類の温泉好きが高じて、温泉旅館で働くようになった外国人もいます。
彼は「アウトドアバスが好き」と言います。そう、露天風呂です。特に岩風呂が好きだそうです。現在は、兵庫県城崎温泉で外国人観光客受け入れの仕事をしていて、地元の方にも頼りにされています。

青い目をした若旦那がいるのは、長野県戸倉上山田温泉の亀清旅館。
2メートル近い長身で、ハンサムなタイラーさんは、亀清旅館のお嬢さんと結婚して、シアトルから婿入りしました。「日本の温泉文化を受け継ぎたい」と熱心。タイラーさんは、温泉や亀清旅館がこれから100年後も続いていくことを願い、手作りの岩風呂「100年風呂」をつくりました。タイラーさんが寛げるサイズの露天風呂ですから、私が入浴すると、ちょっと湯船が深い気がしましたが、それはご愛嬌。

そうした日本の温泉ファンになってくれた外国人と交流していると、身近に温泉があって、気軽に温泉を楽しめる環境にある日本人よりも、外国の方の方が深く理解してくれているような気がするのです。
もちろん、宗教上の決まり事で、決して裸を見せてはいけない方もいます。また、裸を見せる場に慣れない外国人にとって、日本の大浴場は、はじめは躊躇するはずです。
けれど、ひとたび、温かい恵みの湯に、手足を伸ばして寛げる醍醐味を体験したら、多くの外国人が温泉を好きになってくれるはずです。もし、温泉を前に、ためらう様子の外国人を見かけたら、にっこり笑って、誘ってあげてください。

わたしはこれまで海外32か国の温泉を取材してきましたが、外国には、露天風呂はあっても、水着を付けて入るプールに似たスタイルのものばかり。開放感あふれ、自然を感じられる日本の露天風呂のスタイルは、外国人に圧倒的な人気を誇ります。なにより、温泉街があり、温泉旅館がある。日本の生活習慣が詰まっていて、文化体験になる旅館。そんな、温泉に付加価値をつけている国は見たことがありません。

外国人に温泉を誘うためには、温泉地の成り立ち、風土、習慣、泉質、旅館に滞在中の習わしも含めての説明が必要です。それが日本人にとってどんな意味があるのかを、きちんと伝える必要があります。それは、ガイドではなく、解説のようなもの。外国人にそうした日本人にとっての温泉の意味を伝えることができて、初めて、異文化体験として温泉入浴や旅館滞在を受け入れてもらえますし、日本の温泉ファンを増やすことになります。

たくさんの外国人観光客が温泉を愉しんでくれることを願っています。

PROFILE

VISIT JAPAN大使(観光庁任命)
跡見学園女子大学兼任講師
温泉エッセイスト 

山崎まゆみ

世界中の温泉を巡り、現在32か国の温泉を訪問。「温泉での幸せな一期一会」をテーマにテレビやラジオ、雑誌、新聞などでレポートをしている。
日本の温泉を紹介した自著が世界で出版され、自身の出演温泉番組がアジアに放送されたことで日本の温泉文化の発信に貢献しているとして2008年に国交省からVISIT JAPAN大使に任命。現在はインバウンド関係者にレクチャーを行っている。
最近は、「高齢者や身体の不自由な人にこそ温泉」を提唱し、バリアフリー温泉を積極的に取材・紹介。内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局「ユニバーサルデザイン2020関係府省等連絡会議 街づくり分科会」「ユニバーサルデザイン2020評価会議」他、有識者会議に多数参画。著書に『続・バリアフリー温泉で家族旅行』(昭文社)、『おひとり温泉の愉しみ』、『お風呂と脳のいい話』など多数。

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