バス運転手の仕事 送迎バス編

バス運転手の現場に行ってきた!送迎バス編 毎日の「ありがとう」に、やりがいと誇りを感じます! 取材協力:東京福祉バス株式会社江東営業所

「バス運転手というよりも、福祉業界の一員として働いているつもりです」。

そう仰るのは、東京福祉バス株式会社江東営業所に勤務されている久米章さん。久米さんはミキサー車の運転手から、路線バスの運転手を経て、現在は同営業所で特別支援学校の送迎バスの運転手として活躍されている。路線バスや観光バスの運転手と異なり、普段見かける機会の少ない送迎バスの運転手だが、どういった経緯で転身されたのだろうか。

「もともと父が車イスが必要だったこともあり、福祉関係の仕事に興味がありました。また、ミキサー車の運転手になる前は結婚式場で働いていたのですが、送迎のバスをよく見ていた関係で興味があり、路線バスの運転手を経て、現在は特別支援学校の送迎を担当させてもらっております」。

路線バスの運転手と送迎バスの運転手では異なる部分も多くあるという。

「路線バスでも安全運転は非常に大切なことですが、ダイヤを守るという点も重視されがちです。自分としてはそういった点よりも、もっと安全運転に注力しながらできるバス運転手はないだろうかと考えました。その点、送迎バスはもちろん時間通りに送迎することも大切なのですが、それ以上に障がいのある方や介護が必要な方、車イスの方が乗車しますので安全運転には特に気を配って運転する必要があります。移動手段が限られてしまう介護が必要な方の大切な交通手段として、使命感を持ってハンドルを握っています」。

そんな久米さんの仕事への情熱は高まるばかりのようだ。

「ちょうど先日、担当させて頂いている特別支援学校の終業式があったのですが(編集部注:取材は3月におこなわれました)、生徒さんから「1年間ありがとうございました」という色紙を頂きました。これは本当に嬉しかったですね。運転していて人の役に立っているということが実感できた瞬間です。次の1年も同じ特別支援学校を担当させて頂くのですが、また1年がんばろうと気持ちを新たにしました」。

最後に久米さんからこれから送迎バスの運転手を志す人にメッセージを頂いた。

「送迎バスの運転手は非常にやりがいがあり、障がい者の方や介護が必要な方を乗せて走ることで社会への貢献もできます。少しでも興味を持たれた方はぜひチャレンジして頂きたいと思います」。

今回お話を伺ったのは東京福祉バス株式会社江東営業所に勤務される久米章さん。ミキサー車から運転手キャリアをスタートさせ、路線バスを経て、現在は送迎バスの運転手として活躍されている。
現在は特別支援学校の送迎を担当されているという久米さん。生徒さんとのコミュニケーションを楽しみながら、安全運転を心がけてハンドルを握っている。

送迎バス運転手の魅力とは

「ぜひ多くの方に送迎バス運転手にチャレンジしてもらいたいです」と、その魅力を熱く語って頂いた東京福祉バス株式会社人材課の浅沼裕之氏(左)と江東営業所所長の山本亨氏(右)。

送迎バスの運転手には路線バスや観光バスの運転手とは異なった魅力や特徴が多くあるという。今回、取材にご協力頂いた東京福祉バス株式会社江東営業所所長の山本亨氏と、人事課で採用に携わる浅沼裕之氏に、福祉関連の送迎バス運転手について、同社が求める理想の人材像を次のように話して頂いた。

「東京福祉バスはお体に障がいのある方のための福祉輸送をメインに事業を展開しております。主に福祉施設や特別支援学校などへの送迎になります。送迎バスという事業を通じて少しでも社会に貢献できるように努力しております。

そういった中で、当社が重視しているのは、安全運転の技術ももちろんなのですが、それ以上に乗られるお客様とのコミュニケーションの部分になります。路線バスや観光バスと異なり、乗車されるお客様がほぼ毎日同じなことと、障がいをお持ちのお客様ですので、お客様とのコミュニケーションがしっかりと取ることができるだけでなく、ご施設の担当者様とのコミュニケーションも非常に大切な要素となります。ですので、運転技術よりもそういった面を重視して採用活動をおこなっております」。

「入社後の研修や指導もしっかりとしたサポート体制を敷いているため、未経験者や運転のうまい、ヘタに関わらず、やる気や興味があればぜひ応募してもらいたい」と語る村井係長。

そんな東京福祉バスだが、バス運転手未経験でも積極的に採用したいという。

「入社された時点でバス運転手の経験がなくても心配する必要はありません。入社後は先輩ドライバーに指導してもらいながら、しっかりとした研修を受けて頂きます。しっかりと独り立ちできるまで研修は続きますので、その点は安心してもらっていいと思います。

また、送迎バスの運転手は担当する施設が決まればスケジュールはほぼ変更がありません。お休みや勤務時間も分かりやすく予定も立てやすいので、プライベートも充実させやすいと思います。また、生活のリズムが作りやすいので体力的にも負担が少なく、長く勤めることができるのも魅力だと思います。当営業所でもベテランの運転手が非常に多く活躍しています」。

お二人とも異口同音に仰られるのは、未経験でもまずは積極的に応募して欲しいということだ。

「当社でも前職がバス運転手ではなく、未経験で入社して活躍している運転手が多くおります。社会に貢献できる素晴らしい職業ですし、1から学べるように研修も充実させておりますので、入社後のことは心配せず、ぜひ多くの方に挑戦して頂きたいと思います」。

サイドに大きなリフトが付いた車両。リフト自体がドアの役目を果たしているのが特徴的。
こちらは車イスのお客様を多く乗せるために、床がフルフラットになっている車両。床のレールは車イスの固定用となっており、旅客機にも使用されているものとのこと。
このバスは障がいを持つ乳幼児と保護者が一緒に乗ることができる車両。このようにチャイルドシートが完備されている。
このバスは天井が非常に高く、それに共ない後部のリフトが大きい為、リクライニング式大型車イスの乗降が可能です。